2020年04月05日
☆動物の話1☆トムソンガゼル(前半)
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今から130年ほど前の事。アフリカのケープ州で、トムソンガゼルの大移動があった。トムソンガゼルはカモシカの仲間で長いツノと素晴らしい脚力を持つ。彼らは時々大移動するがその理由は謎とされている。
1888年のその時。地平線の彼方まで続く群れを見てその数を推定しようとした老人があった。彼はまず目の前に広がる40アールの土地に群がるガゼルを目算で数えた。その数およそ1万頭。その次に群れが見える地帯の面積を計算した。その広さは40k㎡を遥かに越す。つまり地平線の彼方までの中に1億頭はいる計算である。さらに茫漠の彼方に数日前から移動していたガゼルがいる。推定は不可能に近かったが、10億近い群れだけははっきりしていた。まさに哺乳動物では地上最大の集団大移動であった。
老人はまたこの大移動があらゆる動物をも飲み込んでしまう様を見た。牛、羊からライオン、象までがガゼルの群れに巻き込まれたら生きて群れから出られない。死ぬまで群れの流れに沿って歩かなければならないのである。さらにガゼルの群れは、オレンジ川の河口であるナマクアランド海岸で集団自殺したことが報告された。その死体は延々50Kmに渡って海岸を埋めつくしたと言う。この大移動と集団自殺はアフリカ大陸そのものであった。
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